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インプラント治療の基本の流れ/台東区浅草橋の認定医によるインプラント/安心のインプラントをおまかせください!

インプラント治療

インプラント治療というと、昔は一部の限られた歯医者さんでの治療という感じがありましたが、最近では多くの歯医者さんでインプラント治療を受けられるようになってきました。

しかしながら、初めて歯を失った方などで、いまだにインプラント治療というのがどういうものか、よくわかっていないという方も多いと思います。

今回はそうした患者様へ向けて、インプラント治療とはどういうものか、基本的な事や、治療の流れについて解説いたします。

インプラントの構造

インプラントとはむし歯や歯周病など何らかの原因で、歯がダメになってしまったり、歯を抜くことになってしまったりした場合、失ってしまった歯の変わりに使用する人工の歯の根っこの部分をいいます。

歯茎の上に乗っているだけの入れ歯やブリッジと呼ばれる治療と異なり、もともとの歯と同じように、歯を支える土台(根っこ)があるのが、インプラント治療の大きな特徴になります。この根っこの部分があることによって、しっかりと咬む力をかけていくことができます。

 歯の根っこに相当する部分を、インプラントのフィクチャーと言います。このフィクスチャーは主にチタンと呼ばれる金属でできていることが多いです。チタンは生体親和性にすぐれていて、金属アレルギーをおこす可能性が極めて低いといわれています。このチタンの表面が骨と化学的に結合することによって、咬む力にも耐えられるような、強固な支えとなります。

 フィクスチャーに取り付けて、土台となる部分をアバットメントと呼びます。アバットメントとフィクスチャーは専用のネジを締めることで固定します。アバットメントも、チタンで作られることが多いですが、最近では特に前歯など、審美性を重要視する部位では、ジルコニアで作成された、ジルコニアアバットメントを用いることも増えてきました。チタンアバットメントは金属色をしているので、ジルコニアアバットメントに比べると透明感を出しにくくなってしまいます。

 最後にアバットメントにつける歯の部分を上部構造と呼びます。上部構造は、金属、ジルコニア、セラミック、レジンなどで作られた歯を接着します。

 

インプラント治療は、このチタンと骨との結合が発見されたことにより、注目され発展してきた治療法です。インプラントは歯科以外でも、整形外科の分野でも積極的に使われており、医療にはなくてはならないものとなっております。

インプラントの歴史

 インプラント治療は1950年代、スウェーデンの歯科医師ブローネマルク博士が、チタンと骨が結合する特性を発見しました。この発見が現代のインプラント治療の基礎となります。その後1965年に世界で初めてインプラント治療に成功して以来、長年の研究とともに飛躍的に発展してきました。治療を受けた方は100万人以上に上り、今では50年以上にもわたる臨床の経験、研究により、安全で多くの方の希望に応えることのできる身近な治療になっております。現在も日々、材料や治療法は進化をし続けており、より安心して治療を受けられる環境になっております。

 

 

インプラント治療の流れ

実際にインプラント治療を考えようとする患者様が、どのような流れになるのかを説明させていただきます。

治療相談

歯を失って治療を希望の患者様には、歯を補うにはどのような治療が考えられるかを説明させていただきます。インプラント治療についての説明はもちろん、それ以外の治療法に関してもメリット、デメリットをしっかりお話しします。

 そのうえで、インプラント治療に前向きな患者様には、失っている歯の数や、インプラントを植え込む骨の状態、大きさや位置などによってどのような方法が考えられそうかを説明させていただきます。

精密検査

インプラント治療に必要な検査をしていきます。骨の状態を見るために、昔は2次元のパノラマレントゲン写真のみでインプラント手術を行う事が一般的でしたが、今ではCTを撮影して、3次元で骨の状態を確認するのは、正確な処置を行うには必須であり、かかすことのできないものであると考えられています。

 CT画像で精査することで、骨の形態を正確に把握するだけでなく、神経との距離などを把握することで、安全なインプラント治療が可能になります。

 また、より正確な手術をするためにインプラントガイドを作成する場合は、口腔内スキャンをすることで、口の中のデーターを正確に記録しています。

 

1次手術

一般的な処置の方法としては、まず歯茎を切開して、骨の形態が見えるようにしたうえで、顎の骨にインプラントを埋めるための穴を掘っていきます。初めは細いドリルで小さな穴をあけ、そこから太いドリルに変えて穴を大きくしていきます。フィクスチャーが入れられる大きさに穴を掘れたら、植え込んでいきます。最後に切開した部位を糸で縫って終わりです。

 基本的には局所麻酔で問題なく処置は行えます。簡単なものでは抜歯と似たレベルの侵襲であり、時間も15分~20分程度で終わる場合もあります。もちろん骨が少ない場合など、難易度が高い処置では手技が複雑になるため、時間はもっとかかります。

 

安静期間

インプラントが骨としっかり結合するのを待つ必要があります。骨の状態や、患者様によって個人差はありますが、一般的には3カ月~6か月程度の期間が必要と言われています。

しかしながら近年はインプラントの性能もどんどん良くなっており、1~2か月程度でしっかりとした結合が得られるものも出てきております。

基本的には下の歯の方が、上の歯よりも待機期間は短く済むことが多いです。

 

2次手術

待機期間を経て、インプラントがしっかり結合していると思われる時期になれば、再度切開して、フィクスチャーにヒーリングキャップと呼ばれるものを固定して、歯茎の上に出るようにしていきます。

その後は2~3週間程度時間を置くことで、切開した歯茎が治ってくるのを待ちます。

印象(型取り)

上部構造を製作するために、型取りを行います。インプラント専門の技工士さんが、精密な歯を作成してくれます。

上部構造の装着

作成された上部構造の適合を確認し、問題なければかみ合わせなどのを行ったうえで、取り付けて治療は完了となります。

定期検診

実際に食事の時に咬み心地などを試してもらい、使用感のチェックをしつつ、問題なければその後は定期健診で経過を見ていきます。

インプラント治療をした部位に限らず、日々の歯磨きと、定期検診で口の中を清潔に保つことは、残っている歯とインプラントを長持ちさせるために大切です。3カ月から半年に1回は、検診に来ていただき、インプラントや歯の状態、かみ合わせなどに問題がないかのチェックをさせていただきます。

 

よくある質問

治療は痛くないの!?

インプラント治療で心配されることの多くが、治療の時痛いのではないかと心配、イメージすると怖いという声です。

骨を削る、穴を掘ると聞くと確かに恐ろしい気持ちになるのはわかります。

しかしながら、実際のインプラントは幅4㎜程度、深さも1㎝程度の大きさでしかないので、小さな侵襲しか加えません。

よく手術と聞いて大がかりな処置を想像しがちですが、実は驚くほど短い時間で治療は終わります。手術中の痛みは当然麻酔を効かせているのでありませんし、処置後の痛みも歯を抜いた時と同じ程度なので、当日や次の日は少し痛むことはありますが、痛み止めを飲んでいただければ、ほとんど気にならない程度と思われます。

ぜひ必要以上に不安にならず、治療を諦めないでいただければと思います。

インプラント治療は、インプラントで負担を補うことで、他の歯を守ることにつながります。入れ歯やブリッジ治療ではむしろ他の歯の寿命を縮めてしまいます。

生涯1本でも多くの歯を健康な状態で残せるように考えて、治療を行わせていただきます。

 

執筆者

浅草橋駅前歯科 矯正歯科院長

歯科医師 遠山雄太

国際口腔インプラント学会 認定医